小森曠氏は、北海道に産まれ、幼少期から木工に親しみ、長じて国有林野庁に10年の勤務の後、木工職人への思い立ち難くクラシックギターとの出会いが契機となって、1964年に河野 賢氏の弟子になりました。
小森氏は、北海道での経験から木材の魅力、伸縮の恐さを身をもって知っていたため、木材の乾燥・管理と製作上の工程や道具造りの技などを、同時進行で学びました。8年間の修行後、1973年に、埼玉県所沢市で小森曠ギター工房を開業することになりました。また、1983年に、ヨーロッパの弦楽器チター音楽に出会い、日本では唯一、チター製作も行っています。現在では北海道の工房で、製作を続けておられます。
小森氏は、ギターの制作において“木との対話”を最も重視し、銘木が本来持っている音の性質を、素直に最大限引き出してあげられるか、が重要であると考えています。小森氏の製作されるギターは、やはり師匠の河野氏の音に似ており、質実剛健な、野太い力強さを感じる音色です。
出品のギターは、独立後、6年が経過した1979年に所沢工房で製作されました。当時は良い材料にも恵まれ、ギター製作に益々熱が入ってきた頃に製作された作品です。
トップは、杢目の詰まったスプルース単板、サイドとバックは、柾目の美しいローズウッド単板、ネックは、硬く締まったマホガニー、指板は、漆黒のエボニー、ブリッジは、柾目のローズウッドのようです。スプルースとローズウッドが醸し出す、流麗で力強い音色が響きます。
また、製作から45年あまり経過して、少しフレットにバリ感があり、ネックは目視でやや順反りで、少しキズや打痕がありますが、前のオーナーが自ら塗装修繕しており、比較的良いコンディションを保っています。試奏用の弦が張ってありますのですぐに試奏していただけます。
ギター愛好家の皆さまには、所沢工房での独立後、小森氏が情熱を傾けて製作した逸品、小森 曠 1979年No.15ビンテージギターを、どうぞよろしくお願いします。
全長:100.5センチ
弦長:65.5センチ
弦高:約3.8ミリ 12フレット1弦
約4.8ミリ 6弦
ナット幅:約5.2センチ
ボディ幅:約9.9センチ
新品ハードケース付き
プチプチで巻いて段ボールで補強して梱包します。安全にお届けします
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